この詐欺事件ですが、どうも腑に落ちないといった感じが付きまといます。
報道されている内容は、余りに単純な手口で、とても通用するとは思えないからです。
通常、ファンドの立ち上げに際しては、厳しい審査が行われます。
さらに、運用開始後も監査が行われるはずなので、「全く投資をしない」などという手法が何年も続くというのは、かなり違和感があります。
パフォーマンスを何らかの方法で偽装することは、あり得なくもないかな(もちろん、大変な悪事であることに変わりはありませんが)という気もします。
しかし、単純なネズミ講方式を取っていたというのは、俄には信じられない話です。
何らか報道されていない背景があるのかもしれませんが、現時点で入手した情報を見る限り、単純な詐欺事件のようです。
もし、報道されたことだけが真実なら、仕組み上はあり得ないような素朴な詐欺行為が、長期に渡って継続したことに驚きを禁じえません。
人は思い込みに弱い生き物です。
ナスダックの元会長という大物を前にして、正常な判断力や被害防止のための仕組みなどは、吹っ飛んでしまったということでしょうか。
それにしても、謎の多い事件です。
坪井信行
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